次の活動実施予告・実施済の報告


◎2024年度もつくし野ビオトーププロジェクトを実施します。
〇第1回定例活動は4月20日土専用畑で年間プログラムの発表や新キャベツと「?」の収穫体験などです。希望者にカブトムシの幼虫配布もします。
〇 第1回特別活動は、実施日・内容ともに未定です。

2016/10/22

活動報告 2016年度 定例第7回「畑に白菜やキャベツの苗をうえよう!」

《2016年度 定例活動第7回 活動報告》

10月15日土曜日、天候がすぐれない日が多い今年の秋ですが、6週ぶりという週末の好天が予報され、前9月の活動同様、貴重な晴天の日の活動になりました。

私は、朝9時半から、不足していた資材や苗の買い出しから準備を始めました。資材を畑に運び入れていると、10時半ころから平嶋、井上、船崎、樋村の各顧問が順次駆けつけてくださり、活動場所の準備から作業を始めました。

畑は、事前にあまりきれいにしてしまうと、夏にカボチャなどを収穫した畑の、今の状況を子供たちが観察できなくなってしまうので、ほどほどにしておきました。



秋も深まり、太陽高度が低くなったので隣の家の影が程よく伸びてきたのと、気温が適当だったので、タープは張らず、地面にブルーシートを敷くだけの設置にしました。空気が乾いていたので、給水に注意しました。

いつもの活動スペースには、この日植えるやさいの苗ポットとともに、ハシゴの最上部にバケツで育てたイネを飾りました。

すでにブログでも紹介しているように、これは毎年、私が4つのバケツを使い、自宅で育てているうちの一つ。

今、小学校では水田でイネを育てることを止めてしまっていますが、お米を主食として食べるので、稲作が文化の根底にある日本人として、春から秋にかけて日々の生活と共にイネの成長を見ることは、意義深いことと思うので、こんなことを毎年やっています。お盆のころに咲く、イネの花ほど地味だけれど可憐なものはないとも考えています。

会場の準備の後、澄んだ晴天の下、爽やかな空気の中で食べる昼食は、簡単なコンビニおにぎりでもとても幸せな味がします。

毎回こういう時間はあっという間に過ぎてしまい、集合場所のつくし野小学校の東門に皆さんを迎えに、平嶋さんと二人で迎えに行きました。

東門の正面のYさんの畑には、ニンジン、ゴボウ、ホウレンソウなどが蒔かれていました。その中に立てられたポールには何匹も赤トンボが停まっていて、彼らの赤いからだが青空にとても映えていました。プールに卵を産んでいるのかもしれません。

参加者が集まると、いつものように平嶋さんが持つ活動旗を先頭に、徒歩で畑へ移動です。
畑では初めに、この日の大まかな活動内容をお話ししました。



ネギやユウガオを収穫した後に、トラクターで畑を耕耘(こううん)。そのあと畝(ウネ:畑の中にまっすぐに少し高いところを作り、その上に作物の苗を植える)を建てて、ポット苗などを植える…という手はずです。

活動前の恒例のお話は「畑作業はシェアリング・ネイチャー ~『食べる』でわたる命のバトン」…という雑誌の特集を基にしたお話をしました。

命あるものはすべて食べ物を食べなくてはならず、その食べ物は全て何らかの形で命かその恩恵で得られるものです。

その食べ物が得られる畑に、強い農薬をまいてしまうと雑草や昆虫はほとんどが死んでしまいます。それでも食べ物は得られるのですが、地球や環境を人間が独り占めにしていることになってしまいます。

私たちの畑では、年間を通じてごく一部(春先のソラマメのアブラムシ、カボチャの苗のウリハムシ、ウイルス性のうどんこ病対策)にだけ、限られた量の薬を使っていますが、それ以外は、竹酢液(ちくさくえき:竹から炭を作るときに出るこげ茶色の液体。お風呂に入れると肌がすべすべになったりする。焦げ臭いような酸っぱいようなにおいがする液体。)を薄めたものをまくだけにしています。それで、たくさんの昆虫やトカゲがいます。ネズミもいます。

今年などガの幼虫やバッタが多く、サツマイモの葉っぱは穴だらけになってしまいます。サツマイモは強い作物ですので、11月には十分な収穫が得られるでしょう。


人の命は、生物多様性と生態系サービスの中で支えられ、成り立っていることは、いつもお話ししていることです。

畑という限られた環境の中でも、生物たちの命の多様性がとても感じられ、命の循環、地球や環境、資源を人間が独り占めにするのではなく、生きものたちと分かち合っていることを感じられる時でもあります。

「シェアリング・ネーチャー」とは「自然を分かち合う」の意味です。「シェアリング・アース」(地球を分かち合うこと)とも言い換えることができ、いつもお話ししている「宇宙船地球号」の乗組員として、ヒトのみならず、他の生きものすべてにやさしくありたいと考えていることと同じことです。

命を食べる事で、私たちの命が保たれます。これが、「命のバトンタッチ」です。また、食べても利用できないものは「うんち」などとして、排せつしますが、これも直接・間接に、命を支えるものとなり、「命のバトンタッチ」は、続いていくのです。

この日植えたやさいの苗の紹介をしました。白菜、キャベツ、ブロッコリーです。

昨年、試しにいただいた苗を植えてみたところ、とてもよく生育し、豊かな収穫が経験できました。それで、今年も同じように試みようと考えたのです。


特にブロッコリーは、脇芽がたくさん付く種類も選びました。この種類を選ぶと、春先までの長い時間、新鮮な野菜の豊かな収穫が得られるのです。

今年はさらに、スティックセニョールというブロッコリーの種類や、スティックカリフラワーという新しい品種の苗も植えました。最近はブロッコリーに押されてカリフラワーはあまりスーパーの店頭で見なくなりましたが、そもそもとてもおいしい野菜です。採りたては、なおのことおいしいはずですので、収穫の時期が楽しみです。

実際の作業は、ネギの収穫から始めました。9月初旬に今年初めての試みとして植えたものなので、12月位まで、もっと大きく長く育てることができるのですが、この日、他の収穫物が少なく、長雨のせいで野菜が高値なこともあり、収穫することにしたのです。

元気な保護者のお父さんたちにスコップを持ってもらい、ワイワイと全員で収穫しました。スーパーで売っているものはきれいにそろえられ、緑の葉の部分は切り取られています。しかし、新鮮なネギはこの部分もとてもおいしいので、切り取らずにそっと新聞紙に包んで持ち帰りました。


秋の長雨のせいで野菜は貴重になっているので、にこにこしたお母さんたちの顔が印象に残ります。

次に、ユウガオを収穫しました。カボチャやスイカの接ぎ木の苗の台木に使われていたものですが、毎年、切り取らずに残し、収穫しているのです。



今年は昨年ほど多くはなかったのですがそれでも、参加家族が少なかったので希望者全員が持ち帰れるだけの量がありました。本当はもう少し早く、皮が薄いうちに収穫すると、料理が楽なのですが、こんな大きなウリを都会の家庭で調理することは、まあ、めったになく、良い経験になると考えました。

収穫の後、農業資材やツルなどを片付け、牛ふん、苦土石灰、化成肥料を皆で協力して蒔きました。ヒシャクを使うと、肥料をうまく撒けることもわかりました。

その後、トラクターで耕耘(こううん:たがやすこと)です。中村さんが一回り、外周を耕してくださった後、参加人数が少なかったこともあり、子供全員に運転体験をさせていただきました。

幼稚園の子から中学生まで、緊張の中でもうれしそうな笑顔が印象に残ります。





耕耘の後、中村さんがウネを建てて下さり、用意しておいたポット苗を植えました。いつも、畑での作業は、植えた作物は参加者全員の共有物なのですが、今回に限り、植えたものがうまく育てば、植えた人がもらえることにし、白菜の苗の横に、大きく名札を立てました。





白菜のあとは、ブロッコリー、キャベツ、カリフラワーの苗を植えました。

お店で買ってきた苗のみならず、私が自宅で育てた苗も植えました。今年は長雨でうまく苗が育たず、やり直したので、十分育っているとは言い難かったのですが、それでも何とか植えることができました。これらは早ければ年内にも収穫でき、長いものは春先まで収穫を楽しむことができます。

解散後、顧問と私でシュンギク、小松菜、ホウレンソウ、コカブ、冬菜などのタネも蒔きました。

この日収穫したのは、長ネギ(30本位)、ユウガオ(中・大6個)、ニラ(6把分くらい)でした。

リュックサックの背中にネギを突き出し、大きなユウガオを重そうにうれしそうに持ち帰る子供たちの姿が印象に残ります。


参加者は、未就学児5名、1年生4名、2年生1名、3年生1名、4年生0名、5年生1名、6年生0名、中学生1名、保護者8名でした。参加家族は7家族でした。主催者、顧問、雑誌取材記者の合計は、7名でした。

子供の合計13名、大人の合計15名で、合計28名でした。つくし野小学校、つくし野天使幼稚園以外では、町田ひまわり幼稚園が、子供たちの所属先でした。


《おまけ:VEGさんからお便りと写真をいただきました》

畑で収穫した長ネギは、その日のうちに胃袋におさまりましたよ~^^


家に残ってたスーパーのネギと食べ比べしたら、もう、別モンの世界でした。
とれたては、中がぎっちり詰まっていて、甘くて、たまりませんね~

長ネギを育てるには、小池さんが土をこまめにかけてくださってたんでしょ?長ネギ、あんなに抜くのが楽しいとは思わなかった〜

今は、長ネギはとても高いので、嬉しかった〜 今までで1番嬉しい収穫物でした、じつは…。

ニラは、前回より柔かったです。といいうか、ぜんぜん堅くなくて…。

難しくないならば、できれば、ニラも、畑の隅っこではなく、真ん中でしっかり栽培してみたいような気がします。だって、ニラとネギって、秋冬重宝する〜^^。

活動、ありがとうございました。幸せでした~。


《おまけ:KM君の小学校の宿題の日記》

1年生男子のKM君が、小学校の宿題の日記に活動のことを書いてくれたとのこと。お母様のお許しを得て、ここに転記します。(一部文章を小池の責任で調整しています。)



10月15日(土)にっき

きょう、つくしのビオトーププロジェクトにいきました。
ぼくは、ネギのしたに、たまネギがあるとおもったけれど、たまネギがついていませんでした。

ゆうがおのみはおもくて、もちかえるのがむずかしかったです。ゆうかおをきってさわったら、わたあめみたいでした。

あと、はくさいやいろいろなやさいをうえました。
また、いきたいです。


お母さんからは、

「長ネギ、切ったときの香りが素晴らしかったですよ~。おいしくいただきました。むすこは、長ネギの下に玉ねぎができるんだと思っていたようで、『もうちょっと待ったら玉ネギができるかなぁ』…と言っていました。」

…のだそうです。すぐに図鑑で確認したようですが…。

一緒に来てくれた、お兄ちゃんも初トラクター運転と、初長ネギ収穫だったようで、家に帰ってから「長ネギは簡単には抜けない!」と、ご家族に力説していたそうです。

「今回も子どもたちが沢山自分で気づきを得たようで、本当に感謝です!」
・・・という、うれしいメッセージもいただきました。

この活動では初めての長ネギ栽培でしたが、好評でしたので、来年はこの4倍くらいは栽培したい!!と、もう来年のことを考えています。(小池)


《おまけ:翌日、中村さんと二人で追加の苗を植え、種まきをしました》

定例活動の翌16日(日)の夕方、畑に追加のやさいの苗を植えました。

自分で育てたやさいの苗の成長が、十分でないままに畑に移植しましたので、少々自信がないことと、この日植えた苗だけでは、収穫の時に十分ではないと考えたためです。

うまく、定例活動で、作物を収穫できれば良いけれど、天候の影響が大きく、なかなかタイミングを合わせることは容易ではありません。

特別活動の形で、またHPでやさいの収穫のご案内をしますので、是非来てくださいね!(小池)

《おまけ:NHK Eテレ「趣味の園芸 やさいの時間」での紹介》

少し、時間がかかっていますが、11月の3週目か、4週目になりそうだと、連絡がありました。もう少し、お待ちくださいね!(小池)

読んでいただいて、ありがとうございました。
以上です。
文章:小池
写真:井上、平嶋、岡本、小池
編集:平嶋


1 件のコメント:

小池常雄 さんのコメント...

ビオトーププロジェクトに参加してくださる皆様
この活動の翌日、中村さんと二人で苗を植えたしたことはすでに「おまけ」の中で、書きました。
更に翌週、22日土曜日の夕方、2家族と苗を植えました。まだ、スペースが残っていたのと、ホウレンソウなど春先まで楽しめる種を捲きたかったのです。
さらにさらに23日日曜日、今度は小池ひとりで畑の斜面の部分を改修。流れ落ちていた土を土手の上にあげ、雨の時に流れ出ないようにしました。更に余っていた板で簡単な土止めを作りました。この土手の上の部分は、作業では使いませんので、幅の狭い耕地として利用できます。それで、ある種をまきました。このままうまく育てば、春先には素敵なことが起こるはずです。
何が起こるか?は秘密です。
まt、ハロウィンが近いこともあり、畑で実ったユウガオをカボチャに見立て、飾りを作り、畑の土手の隅っこに飾りました。
どんな飾りを作ったのか??は畑に行っていただければわかります。
いずれ、このブログでも写真をご紹介できると思いますが、今日のところは、内緒です。
ようやく秋の安定した天候になり、畑のやさいの成長も順調です。
今朝も早起きして、畑を見に行った後、出勤しました。
みなさんも休日などに、畑を観察しに来てくださるとうれしいです。
以上です。(小池常雄 記)