次の活動実施予告・実施済の報告


〇 第13回特別活動は、「春キャベツ・ハクサイ菜の花を収穫しよう!」を3月31日日午後の実施します。
〇第12回定例活動は「畑のお世話~種ジャガイモの植付など」は3月9日土を翌10日日午後に延期して実施済です。今年度の定例活動はすべて完了しています。

2016/05/14

活動報告 2016年度 第2回 「畑でおイモや作物を作ろう」

文:小池
写真:岡本さん、平嶋、井上、小池
編集:平嶋


5月14日(土曜日) 活動歴11年目となる本年度定例第2回目の活動を実施しましたので活動報告をします。(小池常雄)


《2016年度第2回定例活動報告》


この日は9時過ぎから、準備を始めました。長津田のスーパービバホームに、頼んであったサツマイモの苗を受け取りに行ったのです。

残念なことに、ここ数年続けて作っているムラサキイモの「パープルスイート」は、入荷が未定とのこと。

代わりに今年は、安納イモ(80本)、紅ハルカ(80本)、紅アズマ(50本)の苗を買いました。安納イモと紅ハルカはいずれもホクホクとした食感。焼き芋にするととてもおいしい品種です。紅アズマは、定番です。

入手するとあわてて、資材などを自宅から畑に運びました。10時半から11時にかけて、平嶋さん、井上さん、船崎さんと私の4人で畑で準備を始めました。

この日は、晴天。湿度は高く、畑は日陰になる部分が少ないので、タープをはり、この日使う道具や苗、肥料を展示し、説明しやすくしました。



快適なタープの下で食べるおにぎりはおいしく、いつも幸せな時間ですが、それもそこそこに集合場所に平嶋さんと二人で皆さんを迎えにいきました。井上さんと船崎さんは居残りで、準備をしてくださいました。




定刻前から来てくれる人、ギリギリにかけ込んでくる人、いつも通りの情景が広がります。天気が快適でしたので、皆、なんだか楽しそうです。




畑につくと、すぐに活動旗をポールの上に付け、活動開始です。

初めに、荷物を置いて、水分補給。湿度が低く、のどが渇くので、熱中症対策にも水分補給は欠かせません。

今回の活動から、デジタル式の温度計を購入し、活動中は出来る限り掲示することにしました。




初めに私から、中村さんと事前に畑の準備(別ブログで紹介済)をしたことをお話ししました。活動日は、中村さんの地域の予定が重なっていて、一部しか参加できないことがわかっていたので、5月5日に私と二人で準備したのです。その日、ウネを建てる時に中村さんがまいていたのはサツマイモ用に配合された肥料と米ぬか。



ぬかは玄米を精米した時に出る粉ですが、先日収穫させていただいたタケノコをゆでる時にも使いましたよね?今回は土の中の微生物の働きを活発にさせ、作物も元気にさせるために用いるのです。



これ以外に、今日ウネをつるときに使う、苦土石灰、堆肥、化成肥料の現物を紹介し、それぞれの働きと目的もお話ししました。皆さんが飼っているカブトムシの幼虫のフンもとても良い肥料になります。これも現物をお見せしました。



園芸をやっているお母さんたちにも覚えておくと参考になる「チリカハミネ」(植物の肥料の与え方の覚え方)の呪文についても、お教えしました。



昨年、この畑で作った作物の多様さ、その量の多かったこと、更に思いがけず沢山出現したユウガオの大きい実を利用して、野鳥の巣箱を作ったものの、もったいなくて使えず観賞用にしていることなどをお話ししました。

今年、畑に植えるために用意しておいたポット苗も紹介しました。色々な品種のカボチャ、これまた色々な品種のミニトマト、スイカ、ウリなどです。昨年好評だったトウガンは、今年はまだお店に出回っておらず、入手できませんでした。





最近の子供たちは、日本固有の農具を見たことが無いのではないかと考え、私の実家に伝わっていた100年くらい前の農具を紹介しました。錆びだらけになっていたのですが、表面をグラインダーや真鍮たわしを電動工具を用いて磨き、油を塗って再生したものです。一言で、クワと言っても、用途によって大きさや様々な種類があることがわかって頂けたように思います。

それぞれはどれもとても重いのですが、実際に使ってみると最新式の軽いアルミの柄とステンレスの刃先の軽い農具と比べて、自重を利用して振り上げ、振り下げができるので、とても使いやすい…というお話をしました。






初めに畑に残された野菜から収穫しました。

ホウレンソウは、すっかりトウが立ち、花芽を付けていましたが、これも葉の部分であればまだ食べることが出来ます。今年は初めて、日本ホウレンソウと西洋ホウレンソウの両方を育てましたが、とてもおいしく、また2つの品種の違いも良くわかり、大成功でした。



樋村さんが育てていた赤白のビーツ(別名;砂糖大根、テンサイ)、これはポトフなどにすると赤く甘くおいしいのだそうです。でもトウがたっていたから、堅いものもあったかもしれません。土の中に、ゴロッと丸く大きく赤いカブが潜んでいて、収穫する子供たちは楽しそうです。




サヤエンドウは、収穫の適期でした。先週も収穫したのですが、1週間で随分、またたくさん育っていました。

今年は、やや多めに育てましたので、参加者のほぼ全員が総出で取り組んでもなかなか収穫が終わりません。緑色の葉に、緑色のサヤエンドウなので見つけにくいこともあったのですが、それでもみな袋一杯に収穫できました。一家族では十分な量になったと思います。夕食のおかずは増えたかな?



本年度、未就学の3-4歳の子の参加者も増えているのですが、この子たちは背が小さいことを逆手にして、低いところの大人が見つけにくいところをうまく探して見つけていました。

小さい子は、ネットとネットの間のトンネルのようなところに入り込み、内側からも採ることが出来、うれしそうな笑顔が葉の間で透けて見えました。




皆がサヤエンドウの収穫で夢中になっている時間を利用して、顧問たちで、カボチャなど用のマウンド型ウネを準備しました。これは手作業で、肥料などを蒔き、撹拌し、丸くマルチを掛けるところまでするので大変です。





収穫を終え、一休みした後で、いよいよサツマイモの苗の植え付けです。安納イモ80本、紅ハルカ80本、紅アズマの順に、参加者全員で一本ずつ植えました。

自宅で、園芸用土の袋を利用したサツマイモの作り方をお教えしましたら、やってみたいという人が多く、紅アズマは50本の内、20本弱は配布用にしました。それで、畑に植えたのは、80+80+30となり、190本と少しだったことになります。



毎年やっている船底植えを、今回も皆さんに説明しましたが、今年は小さい子の参加者も多いので、浅く植えてしまい、深く植えて欲しいと注意をするのが大変でした。

それでも持参したペットボトルの水を苗に撒くころは、皆さんとても満足げでした。






最後に、ポット苗を植えました。きれいに準備されたマウンドの中央部に切り込みを入れ、なるべく多くの参加者が経験できるように工夫をし、順番に進めました。やさしく根が崩れないように苗の根元を支える子供たちの小さな手が、かわいかったですよ!!



このころ、すでに15時半過ぎ、小さい子の参加者がいましたので活動が長時間になりすぎることを避けるため、集合写真を写しました。

今の畑は、これだけ多くの参加者に対しては、決して広すぎることは無く、全員が並ぶ場所に困ったので、タープの下に並んでなかよく元気な笑顔の集合写真となりました。




解散の後に、希望者にカブトムシの幼虫を2匹ずつプレゼントしました。オモチャではなく、大切な命だから、大切に育ててくれないとすぐに死んでしまう。大切に世話をしてくれるね?と約束してくれた子供だけにプレゼントしました。




この日は、ホウレンソウとサヤエンドウ、ビーツ(赤・白)が収穫物としてそれぞれの家庭に持ち帰ることが出来ました。どんなお料理になったのでしょうか?

なかなかこういった野菜を、畑から自分で直接収穫する体験をする事は無いのではないですか?ある保護者の方から、野菜をあまり食べない子供だが、この活動で持ち帰った野菜は良く食べる…と聞いたことがあります。それが本当なら、こんなにうれしいことはありません。

大きなビニール袋に野菜を入れて持ち帰る家族連れの後姿が、うれしく思えました。



今回の参加者数は、
未就学児:6名、1年生:7名、2年生:5名、3年生:1名、4年生:2名、5年生:0名、6年生:0名、中学生1名。高校生0名、保護者:16名で、参加者は15家族でした。

運営側として、顧問他5名(中村、井上、平嶋、船崎、小池)、取材者:1名(スクール・アメニティ:岡本さん)でした。

中学生を含めた子どもの合計:22名、大人の合計:22名の総合計44名でした。
運営側も含めると、子供とおとな数が同数の活動になりました。

参加校は、つくし野天使幼稚園、つくし野小学校以外は、ハッピードリーム鶴間保育園、高ヶ坂幼稚園、南つくし野小、つくし野中学校でした。



この活動は、つくし野の街(を中心とした地区)に育つ子どもたちが、子供たちの時間にこそ経験すべき様々な体験活動を、小学校や幼稚園の公的活動では実施しにくい内容を優先し、特に環境学習の視点を重視しつつ企画し、実施しています。主催者は公的助成などから一切の個人報酬を受けていません。勤務先からも一切の補助・評価も受けていません。公的助成の一部で活動保険を掛けた上、常識的な考え方で、安全安心な活動の実現に努めています。いたずらに参加者を多く募るようなこともしていません。この考えは故田村健治元校長先生が活動を創設された10年前から一切ぶれておらず、今後も変わりません。

参加して下さった皆さん、ありがとうございました。準備や活動を支えて下さった皆さんへの感謝の気持ちを忘れずに!




《おまけ:活動の終了後に追加の作業をしました》


活動の当日、全体の活動は解散した後、なかなか立ち去り難く余韻を楽しんでいるような家族が数家族いました。5月のさわやかな風がふく、畑の片隅で、暑くもなく寒くもなく、快適でしたから・・・。

そこで、顧問だけで作業しようと考えていた、ミニトマトの植え付けを彼らに手伝ってもらってすることにしました。



ミニトマトは、鉢植えにすると大きくは育ちませんが、畑に植えると驚くほど大きく育ちます。また収穫期間もとても長く、畑の世話をしに来てくれた人たちの水分補給やご褒美にちょうど良いのです。

ポットは6個用意し、2つのウネに植えました。ネットは、サヤエンドウの収穫が終わった後、これを移動しようと考えています。

作業をしていると、小さなバッタが見つかりました。これだけでは種類を特定しにくいけれど、トノサマバッタの未成熟の個体のようにみえました。まだ、頭でっかちで、かわいく見えました。こういう生き物に出会うと、農薬を多用しない畑が、ビオトープの一種であるということを痛感する時間でもあります。






《おまけ:活動の翌日の夕方に追加の作業をしました》


5月15日日曜日の夕方、追加の作業をしました。2家族が来てくださり、私と保護者の3人の大人と3人の子供で楽しく作業しました。

私が主に作業したのは、カボチャやスイカの周辺の防草シート張でした。参加者にやってもらったのは、植えてから1日過ぎてまだしなびたままの苗への水やりと葉物野菜の種まきでした。



野菜は、シュンギク、コマツナ、ハツカダイコンを蒔きました。比較的短い時間で収穫できる作物なので、真夏の厳しい暑さがおとずれる前に収穫できるのではないかと期待しています。

中村さんが、カボチャの苗の説明を特別にしてくださいました。ぐんぐんと育っていくカボチャの生命力を感じる時でもあります。




畑の隅にお世話ノートを入れるボックスを付けました。これは以前の畑にもつけていたものですが、壊れた部分を直し、防腐塗装をし直したのです。



畑の世話や、見に来てくれた人はこれに、だれがいつ来て、何をしてくれたかを書いてくれるとうれしいです。ノートが濡れないような工夫と、ボールペンが無くならないような工夫をしてあります。



つるなしスナップエンドウは、白い花をつけ、実もこんなに育っています。ミズナも育っています。




皆さんとまた畑でお目に掛かれることを楽しみにしています。



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